ED後。
切ないおっさんと男前青年。
甘い。





「おっさん、元気だったか?」
「元気よ〜。青年は?」
「おう、見てのとおりバリバリ元気だ」

あー幸せだ。
久しぶりに会った彼の笑顔がまぶしい。

「あ、今日は俺がメシ作るわ。なんか報酬のおまけですげーいい鯖もらったんだ。ボスがレイヴンに持っていってやれって」
「マジで!?やった〜。カロル君にもお礼しなくっちゃね〜」

あー幸せだ。
若くて美人で料理がうまい(料理だけでなく他にも色々うまい)恋人が自分の好物を作ってくれる。
お互い色々忙しくて毎日会えるわけじゃないが、十分幸せだ。
でも…

「なんか視線がイテェんだけど…何見てんだ、おっさん?」

鍋をつついていた彼がふと振り返る。

「いやぁ、幸せだなぁ…と思って」
「じゃあ、そんな顔すんなよ」

と、彼は眉をひそめる。
え?そんな顔ってどんな顔?おっさんそんなに変な顔してる?
いつもみたいにへらっと笑おうとするけど、あまりうまくいってない気がする。

「レイヴン」

不意に名を呼ばれドキリとする。
鍋から離れた彼の手が自分の顔にのびてきた。
あ、魚臭いとか一瞬思っちゃったけどそれは今口に出す雰囲気ではない。

「あんたのことだから、「こんな幸せでいいんだろうか?」とか思ってたんだろうけど…」

あ、ばれてた。