フレンはもちろん剣道部に入りました。
ではユーリは。





「ローウェルぅぅう!」
「うわ!な、なんだよシュヴァーン先生」
「聞いたぞ!お前シーフォと互角の腕だそうじゃないか!なぜ剣道部に入らない!」
「そんなの個人の自由じゃねーかよ!」
「母校に赴任して、剣道部の顧問になってみれば強かったあの剣道部は見る影もなく…シーフォは希望の光だが、互角の腕を持つというお前が入ればもっと…あ、まて!」



「で、なんで俺様のとこに来るわけ?」
「レイヴン先生の顔が見たいからでーす」
「そんな冗談はいらないわよ」
「なあ、兄弟だろ?シュヴァーン先生説得してくれね?」
「やーよ。てかもう観念して入ってやってよ。兄ちゃんうるさくって…」
「だいたい俺もう部活入ってんだけどなぁ」
「あぁ…調理部よね…なんでまた」
「部費で菓子とか作って食えるから」
「そ、そうなんだ」
「あぁ。料理すんの嫌いじゃねーしな」
「でも調理部って週一でしょ?他の曜日だけでも入んない?正直おっさんももったいないなーって思うし」
「…バイト、しないといけねーし。運動部入ると時間なくなるから」
「…それじゃしかたないわねぇ。ちゃんと理由あるんじゃない。なんでに兄ちゃんにそう言わないの?」
「なんかあの勢いでこられるとつい逃げたくなるっていうか…」
「はぁー、じゃあいいや。俺から兄ちゃんに言っといたげる」
「サンキュー」
「ありがとうございます。でしょ」
「ありがとうございますレイヴン先生」
「もぅ、棒読みー。心がこもってないー」
「あ、そうだ」
「ん、まだなんかあるの?」
「さっきの「レイヴン先生の顔が見たいから」ってのは冗談じゃねーから。じゃ」

「…何言ってんのかしら、あの子は」


あとがき